ラオス 〜ルアンパバーンでの日々〜

 タイからの過酷な移動を経て、ラオスに入国。
 ラオスの人はタイに比べるとちょっとシャイかもしれない。トゥクトゥクのキャッチもタイほど声をかけてこないし、屋台もそんな感じ。タイではあまり気にならなかったけど、ルアンパバーンは雨季であることをすごく感じる。到着日以外、ずっとシトシトと雨が降っており、旅の疲れもあってかあまり外に出たいという感じにならない。それでも、せっかくきたんだしと重い腰を上げて街へ繰り出す。

街並みと意外なところ

 そんな重い腰を上げて街に繰り出すと、意外なことにオシャレなカフェが多いことに気が付く。到着初日は、何となく田舎っぽい雰囲気が目立つなぁという漠然とした印象であったが、ウッド製のオシャレな家に、白を基調としたカフェ、川のほとりにはキラキラと装飾をしたレストランも。
 ためしにと入ったカフェは、焙煎機が置いてあり、棚にも綺麗に商品が並べられている。ラオスはコーヒー産業に力を入れているのか?コーヒー農園と思われる写真も飾られている。驚いたのはそのカフェの店員さん。しっかりとした生地の制服を身につけており、穏やかでゆったりとした声色で挨拶してくれる。その佇まいには、どこかプロフェッショナルとしての貴賓をまとっている。
 メニューを見るとHand Drip(Hot)の文字が。海外だと大体がエスプレッソをお湯で伸ばしたカフェアメリカーが主体。これはこれで別に嫌いではないが、ハンドドリップで入れたものと比べると、いささか味に水っぽさがあり、物足りない感じは否めない感じは常々感じていた私は、迷うことなくHand Dripのホットコーヒーを注文した。

 

 久しぶりに飲んだハンドドリップのコーヒー。マグカップを顔に近づけた瞬間にコーヒーの良い香りが感じられる。中から深い煎りだろうか?程よい苦味とコク、酸味は感じられない。ボディはフルとまではいかないが、本を読みながらゆっくりと飲むにはちょうど良い感じだった。

 コーヒーを飲み終え、再度街の散策へ。大きな通り対して細い路地、それもレンガで作られた道が。何となく狭い道があると通りたくなってしまうのは私の性分?吸い込まれるように路地に入っていく。路地には意外なことにホテルや宿が。それもまた白い壁を基調にしたオシャレな佇まいのホテルがある。一方、対面には地元の年季の入った家屋が立ち並ぶ。夕方になるとそれぞれの家から魚や肉、米を炊く煙が立ち上る。驚きなのは、全てとまではいかないが、街を歩いているとかまどがまだ主体になっていることである。まきに火をつけ、その上に中華鍋を置き調理している婦人が古き良き時代のように感じられた。

 カフェやレストランとは対照的な薪のかまど。アナログな生活と近代的なレストランとが混在する、ルアンバパーンは何とも不思議な街のようだ。

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