オーロヴィル 世界最大のユニヴァーサルタウンとマトリマンディル

 放浪もいいところなんだけど、インドでたまたま知ったオーロヴィルというかマトリマンディル。ただのモニュメントだったら全くもって行かなかったと思うんだけど、中は瞑想ができる施設になっているらしく、調べてみるとここ一体(オーロヴィル)が一つの思想の元に作られているユニヴァーサルタウンということで、ちょっと興味が出てきたため足を運ぶことに。

もくじ

マトリマンディルとは?

 まず、ここを知った最初のきっかけがこちら。マトリマンディル。みるからに印象に残るこのモニュメントが最初のきっかけです。

マトリマンディルのビュースポットから撮影

 このマトリマンディルと呼ばれる丸っこい建造物は、南インドのポンディシェリー近郊にあるオードヴィルという地域の中心に位置する瞑想施設です。これが瞑想のためだけ(?)の施設で、この中で瞑想するってすごくないですか?笑 実際に私もこの中で瞑想しましたが、素晴らしい体験でした( ^ω^ )それはまた次の記事で
 このマトリマンディルは「母の神殿」という意味を持っているようで、スピリチュアルな心の象徴を表現。外見は太陽をイメージしたデザインで内部は静寂な空間が広がる瞑想のための部屋があります。この部屋の中心には巨大な(直径1mくらいかな?世界最大級らしい)水晶玉があり、その中心に太陽の光の線が一本スーッと輝き神秘的な空間を作っていました。

オーロヴィル

 いまいち全体像が把握できないままではあるんですが、このオーロヴィルは1968年にインドの哲学者・指導者であるシュリ・オーロビンドのビジョンに基づき、彼の弟子であり右腕であるフランスのミラ・アルファッサ(通称マザー)により設立されましたとのこと(最初お二人は夫婦なのかと思ったけど、そうではなく師弟関係で、精神的結びつきが強い良きパートナーだったみたい)。オーロヴィルはユネスコの支援も受けている国際プロジェクトのコミュニティでユニヴァーサルタウンとも言われています。結構複雑なので、ちょこっとずつ章に分けて説明を試みる!

オーロビンド
ミラ・アルファッサ(マザー)

その理念

 簡単にだけどオーロヴィルの理念を紹介。オーロヴィルはただの生活空間ではなく、精神的、社会的、環境的な進化を目指す実験的なコミュニティとして存在しており、世界的に多くの人にインスピレーションを与え続けいています。

1:普遍的な共存

 オーロヴィルの一つの理念に「City of Humanity」があり、訳では「全人類の町」という言葉が使われているんだけど、多分日本だとこの訳は誤解を招く(スピリチュアリティ的な表現として)ように思う。実際には「多文化共生の街」イコールではないけど、ダイバーシティ(多様性)の概念にも通づるものがあり、決して日本人にとってアレルギーのある怪しい新興宗教的なものとは異なるものであることを念頭に置いておいてほしいと思う。ただ、スピリチュアリティの考え方は深く関わっていると思うので、どうしても抵抗感を持つ日本人はいるかもしれない。
 話はそれたけど、国籍や宗教、文化の違いを超えた人々の共存を目指している。住人(オードヴィラー)は、様々な背景を持つが、相互の理解と協力のもと生活をしています。

2:スピリチュアルな成長

 はい。また、日本人には抵抗感がある理念かもしれない😭 自己探究と内面的な成長を促進することを重視しており、精神的な活動や人間的に成長することを目指す場所として考えられている。瞑想はその一環であり、マトリマンディルはその中心的なものとして存在しています。

3:持続可能な生活

 これは受け入れやすいかもしれないですね!環境に配慮した持続可能なライフスタイルの実践。農業やエネルギー、建築方法などは自然との調和を重視し、リサイクルや再生可能エネルギーの使用を積極的に取り入れている。
 日本でもSDGsが最近よく主張されているけど、自分の感覚だとここ5年くらい(2019年くらい?)からやたらTVで放送され始めた気がするんだけど、1968年から取り組んでいるってすごい先進的だと思いませんか???😀すごい!

4:自由な教育

 この4つめの考え方激しく共感!創造的で自由な教育を提供するための学校やプログラムがあり、個々の才能や興味を尊重する学びの場が用意されているようです。教育は知識を得るだけでなく、自己の発見を促すことを目指しています。
 うーん!すごい。知識ありきではなく、自分の興味関心を深め広げていくという教育ってイキイキして生きるエネルギーが枯渇しない教育だと思うなぁ。イキイキしない、生きるエネルギーが枯渇する教育(ノイローゼとか?学歴社会とか?)になってないかな。日本の教育も随分とそこから抜け出したかもしれないけど、捨てきれないところはあるか。難しい問題だけど、面白い!

5:共同体としての精神

 これはどうでしょうか?オーロヴィルに所属している人は、共同体としての価値観を大切にし、協力や助け合いを基本にした生活を送る。相互の信頼と理解が重視され、個々の幸福が共同体全体の幸福につながると考えているようです。
 これを読んだ時に思ったのは、自己犠牲的な価値観ではないんだなということ。あくまで個人の幸福ありきで、そのベースの上に協力や助け合いがあるという理解で良いだろうか?概要を読んでいるだけなので、間違っていたらご了承ください

6:愛と調和

 愛については日本人は結構抵抗感ありますかね?どうでしょう。精神論や愛国心は戦争にものすごい利用された過去があるから、日本人のスピリチュアリティへの抵抗感はそのトラウマとして個人的には理解しております(持論です)。
 「オーロヴィルは愛と調和の場であり、すべての人々が互いに支えあい、理解するあうことを促進する。これは、個々の成長だけでなくコミュニティ全体の調和を生み出す基盤となります」

オーロヴィルの疑問点

オーロヴィルは地名なのか?

 これは否が正解。オードヴィルはコミュニティーを指す名前で、オードヴィルの思想に基づき作られている理想都市を示す言葉のようです。地理的にはポンディシェリー近郊と表現されることが多いですが、独自のコミュニティとして設立されているので、行政区画としては含まれない特別地区ということで良いかと思われます。

どこからどこまでがオーロヴィル?その境界は?

 The 曖昧(笑。これもあえて具体的な境界を定めていないようであり、オーロヴィルの理念そのものが調和であるため、内側、外側というのは相対的なものとして考えられるようです。これが、最初ほんとにどこから?どこまで?と大変疑問に思いました(笑 
 実際に活動していると、オーロヴィル内部の人向けのサービスなどがあり、外部の人は使えないとかそういうこともあったので、地味に困ることがあったなぁ。レンタバイクはそれで借りることができず放浪しました(笑 それはそれで良い思い出だけど(о´∀`о)

宗教団体なのか

 宗教団体ではないと思われます。実際に多宗教の人々が集まりお互いを尊重し生活しているとのこと。オーロヴィルないには基本的に宗教施設はないらしいけど、オーロヴィルができる前にあったヒンドゥ教寺院だけは残っているんだとか。それぞれの宗教や文化を超えて尊重し合う世界を目指しているのがオードヴィルということのようです。

その他、批判点

 思想に触れる時は必ず反対側の側面も見ることを大事にしているわけだけど、実際には揉め事やうまくいかないことも当然ある様子(それは当たり前なこととしてだけど)
 例えば、オーロヴィル内の十人でのいけんのそういや対立、不平等感があるということや、長年いる人と新しい人でも不和が生じることがある様子。また、オーロヴィル設立時もそうみたいだけど、外部との摩擦や元々住んでいた人との摩擦などがあることもある様子。
 経済的にも、独立した自己完結型の運用を目指しているようではあるが、実際問題的には外部からの寄付や資金に依存しているようである。(まぁ、これも致し方ないよね)。ちなみに、現金のやり取りをしないというのも考え方にあるようで、オーロヴィルでは現金が使えないところも存在しました!ちょっとそこまでは踏み込まないけど、お金のない世界も一つビジョンにあるのかもしれません。
 そして、日本は特にそうかもしれないけど、スピリチュアルなものへの批判や、過剰な理想論になっているという批判があるみたいです。
 ともあれ、まだ完成している場所ではなく課題はどのコミュニティにもあるものだし、一つ一つ乗り越えていくという感じなんだと思う。逆に完成っていうのはないんだろうね🧐 SDGsの考え方や教育の考え方、瞑想やスピリチュアルな側面を重視するという姿勢。自分的には先進的な考え方のように思えた。もしかしたら30年後、50年後日本の教育もや生活もオードヴィルの考え方が取り入れられている可能性もありますね( ^ω^ )


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